タスク管理の方法については、何かつまずいたり、上手くいかなくなったりすると変えてみたくなります。
どれが正解か、50年生きてきても確定しません。
自分のオリジナルで管理術についてあれこれ考えても、「車輪の再発明」で時間の無駄です。
今回は、タイムマネジメント技術である生産性向上コンサルタントのデビッド・アレン(David Allen )が唱えた「Getting Things Done」の考え方を紹介します
私自身、通信環境の産業革命により複雑化した社会で、対応のスピードについていけなくなりつつあります。
仕事もはっきりとした終わりが見えない状況で、どんどん新しいやるべきことが発生します。
1つずつこなしていくだけで終わるものでもないので、効率よく正確に見極めて行く必要があります。
ですから、GTD「Getting Things Done」を取り入れてみようと思います。
Table of Contents
GTD「Getting Things Done」とは
頭の中にある、やることや気になることを全て外に吐き出し、5つのステップでリスト化して見極め、整理して管理する方法です。
すべて吐き出すことで、頭の中を空っぽにできて、「頭の中で覚えておく」というストレスから開放されます。思考がスッキリし、よいパフォーマンスを発揮することが可能になります。
また2分以内で処理できるようなことは、後回しにせずに今、済ましてしまう考え方もあります。
全てのタスクをリストにして把握していない状況のなか、部分的なリストと断片的な頭の中での混ぜ合わせのタスクで、優先順位をたてると間違った判断になるということです。
やるべきことの優先順位を決める心理的障害は、情報収集して最初に明らかにしてからでなければいけない。そう考えてしまうことで、起こるとされている。
なにをして、どの様に達成するべきか全て考えておけば、その流れは簡単になり自動的に行動できるという考えです。
すこし難しいと思うかもしれませんが、簡単に説明していきます。
GTD 5つのステップ
5つの手順に沿って進めていくことで、全体の管理ができ、あとはその繰り返しを行うかたちになります。
- 収集・把握
- 見極め・処理
- 整理
- レビュー
- 実行
この手法は、私のようにはっきりとした終わりが見えない状況で、どんどん新しいやるべきことが発生するような状況下で役立つとされているようです。
収集・把握
焦っていること、やるべきこと、気になることなど、頭の中にあることを全て書き出します。仕事のこと、プライベートなどごちゃごちゃでいいので全て出します。
書き出し方法は、自由です。
集めるところを、仮に『in-box』とします。
メモ、ノート、スマホ、PC、todoアプリ、何でもいいです。すべてまとめて『in-box』に入れてしまいます。
はじめての場合はこの部分に時間がかかります。1回しておくと次からは新しいことだけになるので時間はかからなくなります。
「あれもしなければ」「これもしなければ」と思いつくことは、どんなに小さなことでも書き出します。
ほぼ書ききったあたりから、気持ちが落ち着くというか、軽くなる感じがします。
全て書ききることで、頭の中をカラにすることができてスッキリします。
終わったと思ったところで、見逃していないか考えてみます。
方法は
- 机の上や引き出しを見てみる。
- パソコンのデスクトップのフォルダーを開いてみる
- スマホのメモやEvernoteなどあれば目を通す
以上考えてみて、見逃しを拾っていきます。これ以上ない状況となれば終了です。
ただし、この状況でも「全て書ききれていないのでは?」と不安なようであれば、何かあるのかもしれません。その場合は一旦時間をおいて気分転換して下さい。
改めて再確認しましょう。
見極め・処理
『in-box』に入れた(書いた)ことを見極め、処理していきます。
1つずつのリストに対し、自分に質問していきます。
リストは
- アクションが可能か?
- アクションしなくていいか?
アクションが可能な場合
以下の4つに分けます。
すぐやれるもの(2分以内でできるもの)
→1つ目は、すぐする・今やる。2つ目以降は「次のアクション」とする。
1工程でできるもの
→「to do/連絡待ち」に入れる
自分でしなくて、人に任せるもの
→「to do/連絡待ち」に入れる
複雑なもの
→「プロジェクト」に入れる
アクションしなくていい場合
以下の3つに分ける
資料として残す
→「資料」に入れる
いつかする
→「いつかする」に入れる
不要なもの
→「ゴミ」に入れる
2分以内ルール
2分以上かかる仕事は、いつの間にか5分、10分と延びてしまうらしく、いつの間にか本格的な仕事になってしまうからです。
2分ぐらいの仕事をタスクとして残していくほうが悪影響となるため、その場で処理してしまうようにします。
タスクリストの数も増え、集中力が落ちるのを避ける意図もある。
皆さん2分と言われてどれくらいが2分の仕事量か、理解できますか?
私は今まで考えたことがなかったので、検討と実際で大きなズレがありました。
2分を意識して仕事してみると、集中力も出来てはかどります。
メールの返信など少し長文になるとオーバーします。文字の辞書登録などして、効率よくしておくとスムーズです。
整理
「to do/連絡待ち」に入れたものは
to doは
- 作業場所を決める
- 作業時間を想定する
- 着手日を決める
(記入例)交通費精算をする@事務所@15分@2/23
連絡待ちは
人に任せているので随時確認が必要となるため@追跡とする
(記入例)PC納期確認@追跡@2/24
「プロジェクト」に入れたものは
- 複雑な作業を1つのリスト(仕事)に分解する
- 作業場所を決める
- 作業時間を想定する
- 着手日を決める
(記入例)起案作成@プロジェクト@事務所@180分@2/25
コンテクスト
場所や状況に応じてリストを分けておく。
タスクのリストをより分かりやすくするための情報を記しておくのもよい。
@場所
仕事の場合でも事務所以外でもできる仕事はあります。
移動時間、自宅などタグで管理出来るようにします。
@時間
予想の作業時間を記すことで、スキマ時間に出来る仕事内容をわかりやすくしておけば、時間の有効利用ができます。
@人
自分以外の人に関係することなど記しておくと便利です。
@着手日
その日の仕事量を把握し、調整することが出来ます。
プロジェクト
2つ以上のアクションが必要なものはプロジェクトとして管理しておく。
プロジェクトにして、タスクを分解し1つのリストにしていくと、消込がしやすいのと、達成感が味わえる事で、気力が持続します。
(例として)「イベント会議の準備をする」というタスクがあるとしたら、
分解してみると
- 参加者の出欠確認をする
- 会議室を押さえる
- 会議の資料作成
- レジュメの作成、メール送信
などと分解できます。
分解していない場合は、ただ1人のスケジュールが確認できておらず、その確認が終わるまでタスク完了していないことになります。
分解することで、自分でする部分と、人に依頼する部分も見えてきます。
抽象的な部分から具体的になることで、次にするべきアクションも探し出しやすくなります。
プロジェクトが少なければ管理できますが、プロジェクトが数十件となると、その詳細のリストがなければ見落としの原因にもなります。
レビュー
リストの進捗を見直さなければ役に立ちません。
仕事もはっきりとした終わりが見えない状況で、どんどん新しいやるべきことが発生します。
最低でも1週間に1回は見直しを行います。
手順は同じで、時間をとって最初の見極め・処理から始めていきます。
不要になったことや放置されているものを整理して新鮮さを保って下さい。
見直し(レビュー)はいつも決めた曜日と時間にしておくと、前もってスケジューリング出来るのでいいと思います。
レビューは意外と時間がかかります。
実行
ここまで整理しておけば、今すべきことを実行していくだけです。
デビッド・アレンの唱える、なにをして、どの様に達成するべきか全て考えておけば、その流れは簡単になり自動的に行動できるという考えになると思います。
このタスク管理をすることに満足してしまい、実行しなければ最初の見極め・処理
で時間を費やした意味が有りません。
このタスク管理の場合、すぐやることは出来ても、ToDoリストの部分は先延ばししたリストが埋もれがちになります。
そうならないためには、ToDoリストの上からこなしていくなどのルールを決めて行うといいです。
最後に
ToDoの管理を紙やノート、ポストイットで管理している人もいます。
どれが正解などないと思います。その人がいちばん管理しやすく、正確であればそれでいいと思います。
私は、Appleを使うことが多いのでiPhoneのアプリでToDoの管理をしています。
今までは標準のリマインダーを使っていましたが、今回 GTD「Getting Things Done」の考え方をすることで、ToDoistというアプリを利用しました。
このToDoistというアプリは、タスクにタグを割り当てられます。タグにコンテクストを割り当てるととても便利です。
アラフィフになり、いろいろと見直すことも多くなりました。
これからも今までと違うことをして、新しい発見や違う考え方などが生まれたら、人生が楽しくなるかもしれないので、チャレンジしたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございます。